「プログラミングスクールに行くのはやめておけ」
こんな声が一部あるように、プログラミングスクールには賛否両論あります。私は業界歴20年以上のITエンジニアですが、独学が難しい大半の初心者がプログラミングスクールに通うのは賛成です。
しかし、「やめた方がよいプログラミングスクール」はあり、「プログラミングスクールに向かない人」はいます。
本記事ではプログラミングスクール受講をやめた方が良い人について説明します。
本記事の内容
- プログラミングスクールに向かない人の特徴
- やめた方が良いプログラミングスクールの特徴
未経験からエンジニア転職する場合の全体像を知りたい場合は「【6ステップで解説】未経験からエンジニア転職へのロードマップ」もご覧ください。
プログラミングスクールはやめとけと言われる理由
プログラミングスクールをやめとけ、と言われる理由は主に以下4点です。
それぞれが誤っている理由を説明します。
料金が高い
プログラミングスクールには数十万円の料金が掛かります。
これだけの料金が掛かるにも関わらず、質の悪いプログラミングスクールがあることも事実です。そのため、プログラミングスクールに通うのはやめとけ、と言う極端な意見があります。
しかし、当然、良質なプログラミングスクールに通えばスキルも身に付き、希望する会社への転職もできます。全てのスクールが悪質ならすぐに国の調査が入るはずです。
未経験から手に職つけて給与水準の高いITエンジニアに転職するにはプログラミングスクールに通う以外にはありません。
良質なプログラミングスクールの選び方を本記事では説明しているので参考にして下さい
スキルが身に付かない
悪質なプログラミングスクールを選んでしまうとテキストが悪く、スキルのない講師に教わる羽目になり、高い料金を支払って独学しているのと変わらなくなってしまいます。
プログラミングスクールに通ってもスキルが身に付かないのは、本人の努力が不足していたか、スクールの選び方を誤ったのかのどちらかでしょう。
なお、プログラミングスクールに通ってもスキルが自動的に身に付くことはありません。本人の努力は必須です。
希望する会社に転職できない
未経験から超有名企業に一気に転職するのは無理です。
しかし、キチンとしたプログラミングスクールに通えば、小さくても優良な企業に就職することはできます。そこからステップアップしていけば、希望する会社に転職することは可能です。
独学すれば良い
プログラミング言語を一つ習得すれば、2つ目の言語からは独学できます。しかし、一つ目の言語から独学で身に付けられる人は相当に少数派です。
独学でプログラミング言語を学べるのかについては「プログラミング独学できるのか?無理なのか?挫折のポイントとは?」に詳しく説明しているので、参考にしてみて下さい。
プログラミングスクールの闇と現実
プログラミングスクールの闇と現実について以下4つの観点で説明します。
プログラミングを短時間では習得できない
最短3週間でITエンジニアになれる、と言う売り文句のプログラミングスクールがありました。しかし、3週間ではITエンジニアにはなれません。
そのプログラミングスクール自体は存続していますが、最短3週間…と言うサービスはなくなりました。
本サイトではそう言った悪質スクールは取り上げていません。
ITに限った話ではありませんが、どんなスキルでも身に付けるには一定の時間は必要です。目標の高さや人によって必要な時間は変わりますが、未経験転職には300~1,000時間は掛かります。
短時間で習得可能と言う売り文句に騙されてはいけません。
転職保証に期待しすぎてはダメ
プログラミングスクールの転職コースには転職保証が付いていることが多いです。転職保証とは転職できなかった場合に全額返金と言うものです。
しかし、転職保証には厳しい条件が付いています。
例えば、スクールから紹介する全ての求人で内定が出なかった場合、などです。そう言った求人の中には、ほとんど誰でも内定が出るようなブラック企業が含まれています。内定を辞退しても返金対象にはなりません。
転職保証から安心と考えるのではなく、転職エージェントに登録して自分から求人を探して応募した方が転職成功の可能性がグッとあがります。
有名企業への転職者は一握り
筆者はリクルートで面接官をしたこともありますが、未経験者でも採用していました。
ただし、プログラミングスクールでスキルを身に付けたから採用していたわけではありません。他の職種で実績を上げていたり、頭の良さを感じさせたり…と言うポテンシャルを評価していました。
プログラミングスクールから有名企業への転職成功例は、ごくごく少数です。
最初から有名・人気企業への転職を目指すよりも、着実にスキルアップできる企業に転職することを目指しましょう。いくらでもステップアップ可能です。
また、有名企業への転職実績を見てスクールを選ぶのは絶対に止めましょう。不動産会社のおとり物件みたいなものです。
フリーランスエンジニアでの成功は相当に難しい
自由な働き方をして高収入を得よう!と言う釣り文句で、未経験からフリーランスエンジニアへの育成を行っているプログラミングスクールもあります。
そんな宣伝に騙されてはいけません。
誰でもフリーランスにはなれますが、継続して稼ぎ続けるのは果たしなく、大変です。技術に加えて顧客を獲得するための営業力も必要になるためです。
フリーランスエンジニアになるには、まずはIT系企業に就職してスキルと人脈を身に付けてからでも遅くありません。
プログラミングスクールが向いていない人
プログラミングスクールはやめておいた方が良い人、無駄になる可能性が高い人の特徴を説明します。
ここに当てはまる人はプログラミングスクール通学をやめた方が良いでしょう。
通学期間中に勉強だけに集中する気がない
通学期間中は受験生のように勉強に集中する必要があります。
未経験者が一定のスキルを身に付けるには最低300時間程度かかると言われています。3ヶ月で300時間なら1ヶ月あたり100時間なので、一日当たり3時間半くらいです。
1日3時間半の学習を3ヶ月続ける覚悟が求められます。
このだけの時間を割いて学習する気がない人はプログラミングスクールをやめた方が良いでしょう。
卒業したら簡単に転職できると思っている
繰り返しになりますが、転職活動では100社程度に応募して2~3社から内定を得るのが平均と言われています。
簡単ではありません。
プログラミングスクールの紹介求人に加え、自分で様々な転職サイトに登録して応募するなどして、その努力をした人のみ、未経験者がエンジニアに転職できるのです。
大変なのです。
未経験からフリーランスになって稼げると思っている人
3ヶ月のプログラミングスクールでの学習でフリーランスになれても月数万円程度しか、稼げません。
世の中はそう甘くはありません。
まずはIT系企業に就職して3年程度の経験の中でスキルアップした方が良いでしょう。
独学で習得できる人
プログラミングを独学で習得できるならプログラミングスクールは不要です。ただし、挫折率は9割を超えるため、大半の人にはおすすめできません。
現役ITエンジニアでも独学でプログラミングを習得した人は多くはいません。学校の授業で教わったり、会社の研修や仕事で学んだ人ばかりです。
独学での学習方法については簡単に説明します。できそうと感じたらチャレンジしてみて下さい。
なお、独学での学習がなぜ、難しいのかについては以下の記事を参考にして下さい。
関連>> プログラミング独学できるのか?無理なのか?挫折のポイントとは?
書籍のみで勉強する
書籍で学ぶ場合、amazonなどで口コミ評価を参考に選べば間違いないでしょう。改訂を重ねた書籍は内容も洗練されています。
注意点は、読んで分かった気になるものの、自分でソースコードを書けないと言うことになりがちなことです。
また、自分でソースコードを書く際にエラーが出ると、それにどのように対処すれば良いのかが分からずに途方に暮れて挫折・・・となりかねません。
低額な学習サイトで勉強する
低額な学習サイトとして、代表的なものに以下のようなサイトがあります。
- progate(月額980円): https://prog-8.com/
- ドットインストール(月額1,080円): https://dotinstall.com/
書籍で勉強するよりも分かりやすいです。基礎的な内容の学習には本当に良いと思います。しかし、簡単なアプリケーション開発をこれらのサイト学習だけで行うのは難しいです。
内容が基礎理解に焦点が絞られていることと、実際にソースコードを書いてエラーが出た際に、その解決ができないためです。この辺りは書籍での学習と共通した課題です。
実際にはこれらのサイトで基礎を学習してプログラミングスクールに通う人も多いようです。
プログラミングスクールが向いている人
プログラミングスクールに向いているのは以下のような人です。
それぞれの内容について一つずつ、説明してきます。
9割以上が挫折すると聞いて自分が残り1割になる自信がない
9割以上が挫折すると言われるプログラミング学習。「プログラミングスクールは不要」と言っているのは、残り1割に入った人なのです。
挫折しない自信がないなら、時間の無駄になるので最初からプログラミングスクールで学ぶことを選んだ方が良いでしょう。
学習を継続させることに不安がある
独学する場合、1年程度は学習する必要があります。人に教わる場合に比べて学習効率が落ちるため、最低1,000時間程度は必要になります。
1日3時間程度の学習を1年弱、継続しなければなりません。
意思が強く、決めたことをやり遂げてられる人は問題ないでしょう。しかし、一人だとサボってしまうかも・・と言う不安がある人は多分、本当にサボってしまうでしょう。
過去の自分を振り返ってみて自分がどちらのタイプなのかを判断すると良いと思います。
プログラミング学習で挫折経験がある
一度、プログラミング学習で挫折したことがある人は独学では同じことの繰り返しになるのは間違いありません。
同じことの繰り返しにならないためにはやり方を変える必要があります。
プログラミングスクールには多額の費用が掛かることを気にするなら無料スクールに通うやり方もあります。
未経験のエンジニア転職におすすめのプログラミングスクール4校を紹介します。いずれも無料の説明会を実施ているので是非、参加して情報収集して下さい。
プログラマカレッジ
【公式】https://programmercollege.jp/
20代で正社員経験1年以上あれば無料で利用でき、Java(メイン)/PHPを2~5ヶ月掛けて学習する。転職サポートも充実。
iOSアカデミア
【公式】https://ios-academia.com/lp/
35歳以下なら受講でき、iPhoneアプリ(iOS)エンジニアになれる。iOSエンジニアは自社開発(Web系)・受託開発(SIer)よりも競争率が低く、高年収を目指せる。
DMM WEBCAMP COMMIT専門技術コース
【公式】https://web-camp.io/commit/lp/
20代が受講でき、Rubyを4ヶ月掛けて学習する。転職・就職に失敗すると返金あり。経済産業省認定講座でカリキュラムは高品質、就職・転職率は98%。
RUNTEQ
【公式】
卒業時点35歳未満が条件、Web系(自社開発)希望者には特におすすめ。Web系開発企業内定率は驚異の98%。9ヶ月1,000時間のハードな学習で高度な卒業制作ポートフォリオを開発できるスキルを習得可能。
リクルートの調査によると、転職活動の成功者は平均3.4の転職エージェントに登録していました。
おすすめの転職エージェントのおすすめ3点セットは以下の通りです。
1位:doda
【公式】https://doda.jp/
筆者の3年に渡る転職活動を支えてくれた面倒見の良い業界No2の転職エージェント
2位:リクルートエージェント
【公式】
業界最大級の非公開求人数(27万件弱)を誇る業界No1の転職エージェント
3位:ワークポート
【公式】https://www.workport.co.jp/
未経験者のITエンジニア転職支援に強い代表的な転職エージェント
カモにされないための、悪質なプログラミングスクールの見分け方
プログラミングスクールには賛否両論あります。
たくさんあるプログラミングスクールのうち、やめておいた方が良いスクールの特徴を整理します。主なポイントは以下の4つです。
どのプログラミングスクールも無料説明会・体験会を行っているので、必ず、参加してください。参加すれば、ここはやめた方が良いと言うのはハッキリと分かるはずです。
テキストの内容が分かりにくい
プログラミングスクールに対する不満の最上位に来るものが、テキストの内容が分かりにくいです。授業形式、自習形式のどちらの場合も学習のベースはテキストです。
そのため、テキストが分かりにくければ、学習の進捗に悪影響があります。
しかし、テキストが分かりやすいかどうかは人によりけりです。そのため、無料説明会・体験会に参加して内容を確認することをおすすめします。
講師がエンジニアではない
学習内容についての質疑を行う講師がエンジニアでなければ、質疑にまともに回答できないことがあります。こう言ったことが無いように、講師がエンジニアなのかを確認する必要があります。
なお、スクールによっては学習内容の質疑担当の講師と、学習進捗のモチベーション維持の担当者が分かれているケースもあります。こう言った場合は質疑担当の講師の経歴を確認した方がよいです。
テキストを読むだけでプログラミングを書かない
テキストの内容を読むだけで、実際にプログラミングを書かなければ、絶対にプログラミングスキルは身に付きません。必ず、アプリを開発するカリキュラムになっているかを確認しましょう。
転職希望者の場合、ポートフォリオと言われる成果物を作成するカリキュラムの方が望ましいです。ポートフォリオが転職する際のアピール材料になるためです。
受講生の評判が悪い
プログラミングスクールの良し悪しは口コミ・評判を見て判断するのが良いでしょう。
どんなプログラミングスクールでも賛否あるのが普通ですが、悪い評判ばかりの場合は気を付けた方が良いです。
関連>> プログラミングスクールの口コミ・評判
後悔せずに良質なプログラミングスクールを選ぶポイント
転職を目的とした場合に、良質なプログラミングスクールを選ぶポイント以下4点を説明します。
これらのポイントを実際に見極めるには無料の説明会に参加することをおすすめします。百聞は一見に如かず、です。
テキスト
実際にテキストを見せてもらい、理解できそうかを確認しましょう。テキストが分かりやすいかどうかの感じ方は、人それぞれです。
そのため、自分にとって分かりやすいかどうかが大切です。
講師
卒業生をアルバイトとして雇っていると指導力不足となります。
どのような人が講師を採用しているのかを確認しましょう。
卒業生の成果物
卒業生の成果物を見ると、どの程度のスキルを身に付けられるのかを一番、手っ取り早く、理解することができます。成果物を見せられないようなプログラミングスクールは要注意です。
良いプログラミングスクールであれば、卒業生の成果物と共に、その生徒の様々なエピソードを聞けるはずです。そう言ったプログラミングスクールであれば、間違いありません。
卒業生の転職実績
プログラマースクール通学の目的が転職であれば、転職実績は聞いておく必要があります。
そのときに、特別な成功例のみを聞いても仕方ないので、生徒の転職先にどのような会社が多いのかを確認すると良いでしょう。
個人情報保護などを理由に一切、見せられないと言うプログラミングスクールは避けておいた方が良いでしょう。
やる気がある初心者にはプログラミングスクールがおすすめ
プログラミングの学習にやる気があるなら、プログラミングスクール受講をおすすめします。
繰り返しになりますが、独学でプログラミング習得はほとんどの人には不可能です。
関連>> プログラミング独学できるのか?無理なのか?挫折のポイントとは?
プログラミングスクールも目的やタイプが色々とあるため、自分におすすめのプログラミングスクール選びについては以下の記事を参考にして下さい。
未経験のエンジニア転職におすすめのプログラミングスクール4校を紹介します。いずれも無料の説明会を実施ているので是非、参加して情報収集して下さい。
プログラマカレッジ
【公式】https://programmercollege.jp/
20代で正社員経験1年以上あれば無料で利用でき、Java(メイン)/PHPを2~5ヶ月掛けて学習する。転職サポートも充実。
iOSアカデミア
【公式】https://ios-academia.com/lp/
35歳以下なら受講でき、iPhoneアプリ(iOS)エンジニアになれる。iOSエンジニアは自社開発(Web系)・受託開発(SIer)よりも競争率が低く、高年収を目指せる。
DMM WEBCAMP COMMIT専門技術コース
【公式】https://web-camp.io/commit/lp/
20代が受講でき、Rubyを4ヶ月掛けて学習する。転職・就職に失敗すると返金あり。経済産業省認定講座でカリキュラムは高品質、就職・転職率は98%。
RUNTEQ
【公式】
卒業時点35歳未満が条件、Web系(自社開発)希望者には特におすすめ。Web系開発企業内定率は驚異の98%。9ヶ月1,000時間のハードな学習で高度な卒業制作ポートフォリオを開発できるスキルを習得可能。
リクルートの調査によると、転職活動の成功者は平均3.4の転職エージェントに登録していました。
おすすめの転職エージェントのおすすめ3点セットは以下の通りです。
1位:doda
【公式】https://doda.jp/
筆者の3年に渡る転職活動を支えてくれた面倒見の良い業界No2の転職エージェント
2位:リクルートエージェント
【公式】
業界最大級の非公開求人数(27万件弱)を誇る業界No1の転職エージェント
3位:ワークポート
【公式】https://www.workport.co.jp/
未経験者のITエンジニア転職支援に強い代表的な転職エージェント